9月 バンビだより
8月はオリンピック報道一色でした。つい夜中に声援を送って寝不足になった方もいたでしょうか?報道ではメダル、メダルと言われがちですが、その結果までの道すじと、日本人の周囲の外国人選手についても掘り下げて報道してほしいなあ、それが平和への近道ではないかな、と感じました。
今年度、バンビの園内研修のテーマは「絵本」です。第1回目は子どもたちに読み聞かせのボランティアをしている方を講師にお招きしてお話をききました。子どもたちにどんな絵本を出合わせたらいいのかな?絵本を楽しむにはどんな読み方がいいのかな?絵本に興味がないように見える子には、どうしたらいいのかな?そんな疑問に応えていただきましたが、印象深かったのは「その子が大好きな1冊を見つけておとなもとことんつきあえばいい」というお話でした。
第2回目には絵本についての本を買い、みんなで読むことにしました。著者は教授で、学生に「ちいさい頃に読んだ絵本についてレポートするように」と課題を出します。はじめは「絵本なんて覚えていない」と困っていた学生も、絵本と再会するうちに文章をほぼ完ぺきに思い出したり、細かい描写を鮮明に覚えていたり、読んでくれたおとなの声や表情、自分の幸せな気持ちまで思い出したり。記憶の奥底に根付いている絵本という存在は消えない、とはっきりわかったという内容でした。
そして思い出すのは子どもたちの姿。おとなが読み聞かせている絵本を急に叩いてくる子、取って行こうとする子もいます。そこで「今読んでるから、やめてね」と言いたくなるかもしれませんが、それはおとなの一方的な解釈になってしまっている危険があります。なぜかというと子どもは「絵本の世界を生きているから」。こわいトロルが出てくれば「みんなをまもるためにやっつけなくちゃ!」と正義感から叩くという行動になることもあります。「おおかみからにげなくちゃ!」という思いで本を遠ざけようとする子もいるかもしれません。おとなが思っている以上に世界に入り込んでいるのですね。そんな子どもの気持ちが少しわかるようになる『絵本の記憶、子どもの気持ち』でした。
2回の園内研修を通して絵本とは「しつけなどおとなの思いをおしつけるものではなく、子どもがその世界のなかに入り込むもの」だと改めて感じました。これから3月までのあいだ、どんな話し合いがされていくか楽しみです。
日本の文化をご紹介 ~わらべうた~
庶民の多数が字を書いたり読んだりできない社会のなかで、遊びの伝達は「言葉」「うた」でおこなわれてきました。また、昔から苦しい生活をしいられてきた庶民はお上に対する不満をあからさまにいえなかったので、遊びにしてこころを開放し伝えてきました。そんな生きる知恵が「わらべうた」に込められているのだそうです。
だるまさん だるまさん にらめっこしましょ わらうとまけよ あっぷっぷ
この「にらめっこ」は、今は面白い顔で笑わせたら勝ちというルールになっていますね。もともとは「しっかり目と目を合わせる大切さ」を伝えるものだったので、変顔はしないで真顔でじっと見つめ合うのが本来のやりかたなんですって。ぜひ本来のにらめっこで遊んでみてください。遊びは本気で!真剣勝負!と思うほど笑っちゃいますよ!
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