6月 バンビだより
全国の緊急事態宣言が解除され、明るい気持ちが少し戻ってきた方も多いかもしれません。長い自粛期間中、みんながんばりました!保育の自粛・休園へのご協力も本当にありがとうございました。慣れない、メールでのやりとりや動画や資料の配信。「PDFって便利なものだねえ」「ccにすれば一斉送信できるんですって」というところから始まった職員集団ですので、きっといろいろ不備もあったと思いますが、あたたかくみまもってくださり、救われました。
みなさんからのコメントや写真、時には動画が返ってくることもわたしたちのやりがいとなっていました。また、過去に卒園した家庭からもメッセージをもらい、いつもにも増してうれしい絆を感じました。こんな大変な状況はなかなかないことかもしれませんが、乗り切ることができたのは多くの方との支え合いがあり、子どもたちに会いたい!一緒に遊びたい!という気持ちがとぎれなかったからだと思っています。
世間ではピリピリムードもあって、「こうすべき」という同調圧力によって日本国内の感染拡大が抑えられたとみる向きもありました。
ただ、これは一歩間違えると大変こわいです。
わたしがいつも感じているのは「青信号は渡る?」ということ。
20年前に担任した家庭から聞いたお話なのですが、5歳になった子がある日青信号を渡ろうとしたところ、曲がってきた車にひかれて骨折をしてしまいました。青信号をよく理解して渡ろうとしたのだから、その子はまったく悪くないはずですよね。
でもその子のお母さんは「青だからってすぐに渡ってはいけないと、伝えればよかった」と自分の行動を反省していました。わたしだったらそんな風に考えられるだろうか?と思ってとても印象深い言葉です。
「青信号なら渡る」といくら世間のルールがあったとしても、人生のなかでは、ルールに従うだけでは身を守れないことがあるということ。この場合は「青信号でもよく周りを確認して渡る」という新しいルールに変換してみるといいのかもしれません。それに、人に決められたことをしているのはらくちんですけど、そういう姿勢によってほかの人を傷つけることもあるということを突き付けられた数カ月でした。
本気で身を守るなら、ルールの意味や誰のためのルールなのかを考え直したり、ルールをなくすことも必要になります。人に流されないということはちょっと大変かもしれませんが、いつでも弱い立場の人や、人権を一番に考えた自分たちなりのルールを考えられるような、そんな保育をしていきたいと思っています。
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