11月 バンビだより
いくらでも外遊びをしていたいようなさわやかな季節です。先日はきりん、ぱんだぐみの保護者のみなさんにお弁当のご協力をいただき、ありがとうございました。
先月から今月にかけて、オンラインで「子育て心理学(全4回)」という講座を受けるチャンスがありました。学生時代に始まり、保育士の資格試験、また研修などで常に勉強はしてきたものの、やはりいつでも最前線の情報を入れることは大切だなあと改めて感じる機会でした。そのとき一緒に話を聞いたご近所の子育て中のお母さんは「こういう話を多くの方に聞いてほしい。もっと子育てをしやすくなると思う」と言っていました。わたしもそう思います!
バンビ世代ではやはり「いやいや期」と呼ばれている1歳半から3歳くらいまでの期間が、対応に悩む事柄のトップかもしれません。特に第一子の場合、経験がないのでとまどったりイライラしてしまうこともたくさんあると思います。
けれど、実は、いやいや期がくることは重要な発達なのですね。例えば「外に行くのに上着を着たがらない」など親のいうことを聞かなくなったり、いつでも同じシャツを着たがったり、なんでも食べていた子が好き嫌いするようになったり、「こっちの角を曲がりたかった」と言い出して泣き続けるなど…。「おかあさん(おとうさん)きらい」と言い始めたりするのでショックを受けてしまう方も少なくないかもしれません。泣く理由がさっぱりわからないことだってあります。そんな「いやいや期」の子どもたちの心理は、いままで守ってくれたおとなに対してすっかり安心できていて自分の気持ちを出していいんだ、と思えるからこそ生まれるものだそうです。「もう大きくなったからおとなに言われるがままにしていたくない」という気持ちもあると思います。どちらにしても、いままでの子育て・子育ちがよかったからこその姿なのだと思うのです。
ですから「きらい」といわれたらお赤飯を炊いてお祝いしよう、なんて昔からいわれてもいます。
子どものいやいや期は大事だということや発達の道筋を、もしあらかじめ知ることができたら、こころに少し余裕ができて「きらい」といわれたときにも嬉しくて笑ってしまうかもしれません。
このごろ少しずつ涼しくなってきて、バンビから帰るときに上着を着せたいのに着たがらないというケースが増えてきました。あるお母さんはそんなお子さんを見て「すっかりバンビっ子になって」と言ってくれていましたが、バンビに入って1年目の保護者のかたは特に心配かもしれませんね。でも「着たくない」と言ったり脱ごうとしたりする子は、本当に寒くないのだということを理解してあげてほしいです。雪の日ですら、着たがらない子もいます。子どもらしい姿です。でも玄関を出れば「やっぱり寒い」と気づくこともあります。これも子どもらしい姿ですね。「着ない」というなら着せようとしない、「着る」といったら着せるというふうに、子どものこころに寄り添うことで問題がこじれないこともたくさんあるので、ちょっと様子をみてみるといいかもしれません。またどの家庭の子もそのような道筋をたどっているので、上の子がいる家庭にお兄ちゃん、お姉ちゃんの時どうだったかきいてみるのもとてもいいと思います。もし個別に聞きたいことがあったら、担任などにお気軽に聞いてくださいね。
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