7月 バンビだより

空梅雨を心配している間に7月を迎えました。この間、バンビ保育室の「適格性審査」は着々と進み、今月中に結果が出る予定です。改めてみなさまにご報告しますね。コップの件など変更点にご理解いただきありがとうございました。

審査を受けるうえで「子どもたちを主体にした保育」をしているかどうか、を一番大切に考えて準備をしてきました。ここが保育をするうえで、一番大事なポイントだと思っているからです。

例えば「散歩にいかない」と言う子。子どもは外に行くのが大好きなのはもちろんですが、日によって、その時の気持ちによって、体調によって、家でのあれこれによって、「行きたくない」ということもあります。おとなだって毎日変化があるのと同じように、子どもだっていろいろあるのでしょう。

6月の末の月曜日の朝、Aちゃんが「さんぽいかなーい」と主張し始めました。いつもなら一緒に遊ぶBちゃんが支度を始めると気が変わって「いくーう」というのですが、その日はBちゃんの動向にかかわらず「いかなーい」というのです。それをみてこれは本気で行きたくないんだな、と思い、それでもいつでも気が変わっていいようにこころ構えをしていたわたし。でもとうとう最後まで「いかなーい」と言い続けるので「そうだね、行きたくないよね」とAちゃんの気持ちを受け止めて「お部屋のほうがゆっくりできていいよね」と気持ちを代弁してみると、なんだかほっとしたような表情になりました。

そのあとはそのままクラスの友達が帰ってくるまで、ひとりでおもちゃを選んだりお茶を飲んだりして過ごし、「やっぱり散歩に行きたかった」とは一度も言わなかったAちゃん。もし「みんなと一緒に散歩」することをおとなが求めていたら、Aちゃんの思いはどうなっていたんだろう…。子どもたちは気持ちを出して、自分の人生を決定していっていいのです。おとなだってよかれとおもって「散歩に行こう」と誘っているのですが、「いかない」といっても実は行きたいときと、本気で行きたくないときをみわけて判断しないと、おとなの都合や集団の事情を優先することになってしまうなあと思います。

子どもの言葉にかくれた「本音」を感じるには、観察と、試行錯誤が必要です。他人の気持ちなのだから本人にしかわからないこともあり、限界ももちろんあると思います。だけど、おとなが、「子どもから謙虚に聞く気持ち」を大切にしているとわかることもたくさんあると感じるのです。

6月は14歳の天才棋士や、13歳の天才卓球少年などの話題が多かったですね。「天才」を育てようとしたから天才になったのか、それとも本人がやりたいことだったから天才になったのか、それとも??よーく考えたいと思います。ある講師は「サッカーに命をかける!」と言う子ほど挫折してしまうことが多く「サッカーはそろそろやめる」と言う子ほど長続きしたりする、とも話していました。

その子、その子の個性を輝かせるにはどうしたらいいのか、それぞれの子に合わせて考える事が大切かな、と思いました。

最後に、5月から取り組んでいた「待機児童解消署名」ですが全区で15088筆になり、区議会に提出しました。バンビでは221筆です。ありがとうございました!

バンビ保育室

世田谷区の保育園、保育所、保育室。東京都世田谷区世田谷にあるバンビ保育室です。 産休明け0歳児~2歳児の保育を行っています。

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