12月 バンビだより
いよいよ本格的な秋から冬へとうつってきて、「まっかだな~」と口ずさむ1歳児さんの気持ちがよくわかります。物悲しい気持ちになりがちな秋・冬ですが、子どもたちにとっては葉の色が変わるのもまたうれしい変化なのかもしれませんね。確かにきれいに赤く色づいたつたを見ると、わたしも幸せな気分になります。紅葉や枯葉の時期は短いので、満喫していきます。
ある日のこと、おやつで出たおむすびをもっと食べたいというAちゃん(2歳児)。もう2個目のおむすびも食べちゃって自分の分はおしまい…それでももっと欲しいと主張しているのです。
こんなとき「食べちゃったでしょ。もうないよ」と言うのは、正論ではありますが、Aちゃんの気持ちに寄り添っているとは思えません。2個食べたらおしまい、そんなことはわかってる!(だからいつもは言わない)でも、きょうは、いまは、おなかがすいてるんだ!!!(と思ってるからこそ主張しているんですね。)
その気持ちがわかるから、もしおかわりの分が余ったらAちゃんにあげてもいいかな、と思い、わたしはみんなにきいてみました。「おむすび(のおかわり)もういらない人~?」。いらない子は手を挙げやすいようにとわたしが率先して「はい!」と手を挙げてみせたのですが、子どもたちは誰も挙げません…。「いらない人誰もいないみたいだね」とAちゃんに言うと、その一部始終をみていたAちゃんも納得せざるを得ません。でもでも、それでもあきらめられずに椅子に座っています。そこで再チャレンジ。「もう一度ききます。おむすびのおかわり、いらない人~?」シーン…。「やっぱりいないかあ」あきらめかけたその時です。隣の机のBちゃん(1歳児)が「いらない!」というではありませんか!
ドラマのようなこの展開ににやけてしまいながら「Aちゃんよかったね!いらない子がいたよ!Bちゃんありがとう」と言っておむすびを渡すと、3つ目にもかかわらず勢いよく食べ始めたAちゃんなのでした。
自分の気持ちは出していいこと。それはわがままではないこと。困ったときはお友だちに聞いてみたら、助けてくれる人がいること。そんな大切なことを、この一幕で感じとったのではないかな?感じてくれたらいいな、と思います。Aちゃんだけでなく、みんなが、です。
毎年、6月まではお互いを知るために一生懸命の毎日。9月までは暑い中、ばっしゃん、ばっしゃんと水遊びで大騒ぎの毎日。そして秋・冬になるとどのクラスもしっとりと落ち着いて、ますます楽しくなります。日々が楽しいだけでなく、クリスマス会もありますね。今年のクリスマス会はどんなサンタさんがくるのかな?お楽しみに!
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